ジェムケリーブランドを成長を支えた顧客システム

ジェムケリー

この記事では、ジェムケリーを軸にした展開に絞って見ていきます。

前回までの記事で、ソンシからジェムケリーへと軸足をうつして、売上利益ともに拡大したことは分かったかと思いますので、その後の展開をまとめてみました。

ジェムケリーの誕生から成長までは下記にまとめてますので、読んでみてください。

ジェムケリーの誕生とそれまでの歴史

ジェムケリーブランドを成長を支えた顧客システム

 

独自販売システムの確立

ジェムケリーブランドが成長した要因の一つの販売システムがあります。その販売システムがどのように確立されてきたのか、見てみましょう。

当時の記事では、自社の対象顧客層を20代の女性としている、と記載があります。20代の女性は、在宅率が低いこともあり、テレフォンアポイントメントセールスにより店舗や展示会への来店・来場を依頼して、宝飾品・和製製品の販売を展開したようです。

当時も直接消費者を訪問して販売をしてはいないが、法律上「訪問販売法」が適用されていたと思います。

この訪問販売法とは、消費者保護を目的とし、さまざまな規制が設けられています。一部では悪徳商法などと言われる業者が問題になっていた時期でもあり、社会問題にもなっていたのですね。

ジュエリー業界においても「ココ山岡問題」や当時の消費者センターに寄せられている情報に基づき、テレフォンアポイントメントセールスに対する悪質な販売実態が指摘されていて、数社に対して改善指導がなされたと発表がされていました。

当時、ジェムケリーでは独自の自社内チェックシステムを設けて、顧客の不信感の払拭に努めていました。当時は「独自のチェックシステム」という表現をしていますが、今では割と一般的になっている手法かもしれません。

 

CSシステムで顧客フォロー確立

「CSシステム」というシステムを取り入れていたようです。

①顧客へ、目的を明確にした上で来店を依頼
②顧客と営業担当者の間で、十分な商品説明をして商談
③顧客の商品購入意思決定により商談成立(成約)
④販売:テレフォンアポイントメントセールスについてのアンケートチェック
⑤顧客に改めて、購入決定を熟考
⑥顧客の商品購入意思決定により契約を交わす

④の段階で下記ルートで顧客フォローの体制がしかれています。

・アンケート結果が不適切な場合は、成約を解除する
・顧客より希望のある場合は、成約を解除する
・契約成立後もクーリングオフ期間内であれば、顧客の希望により、成約解除

全体の流れとしては、企画→仕入→マーケティング→販売→加工→納品→アフターフォロー、という流れとなっています。

和製製品事業での経験を基に、宝飾事業の中で構築したとしています。そして、この「CSシステム」により顧客の安心感と満足感を高めるビジネスシステムを構築し、特に販売面においては独自のチェック機能を何十にも組み込んだオペレーションを確立していました。

 

CSシステムの運用

テレフォンアポイントメントセールス業界の中で、一番不透明と言われる販売段階について、運用イメージを見ていきましょう。

やはり20代の女性は、自分を美しくみせたい、自分らしさを演出したいというニーズを強く持っています。しかし、実際に購入するとなると懸念が生じます。

「お店に入るのは敷居が高くて勇気がいる」
「商品を見ても本当の価値がわからない」
「自分に似合わないのではないか」
「無理矢理すすめられるのではないか」などなど。

そのような懸念を払拭するようなシステムとして作られたものだったようです。まず、ジェムケリーの担当者が顧客層である20代の女性に、各種名簿等を基に電話をかけ、来店・来場を依頼します。

そして、営業マンが顧客に会って、商品説明をします。そして、クーリングオフの説明を行い、販売に繋げていくという流れとなっています。

そして、顧客の購入意思決定後に、営業マンとは別部門の商品管理部の担当者が、アンケート調査として顧客から直接意見を聴取し、独自のチェック機能を果たしているという具合だったのです。

具体的には、宝石など商品の販売が目的であることを聞いた上で来店来場したか、強引、無茶な販売方法はなかったか、クーリングオフの説明は受けたか、等、顧客が抱く不審不満な点をクリーンにし、会社組織として強引な販売などをチェックし、戒めるシステムだったと言えると思います。

 

契約からクーリングオフまで

顧客はアンケートチェック終了後、自宅に戻って購入決定を熟考した上で、契約書に捺印し、ジェムケリーに契約書を返送するという流れでした。あまり当時のことは覚えていませんが、確かこのような流れだったと思います。

上記で契約は成立するが、その後に、クーリングオフの期間内であれば、顧客の希望により成約を解除することも出来ます。当時のキャンセル率は20%という数字だったようです。

あまり良い数字とは言えないですね。ただ、このシステムがあることにより、クレームやトラブルは激減したということが書かれています。

当時は、CSシステムとあわせて、お客様相談カウンターで従来のフリーダイヤルに加えて、ジェムケリーに対する要望・営業担当者に対する意見などをはじめ顧客の都合による相談にも対応するという「ワガママダイヤル」を設けています。

例えば、顧客が病気や不慮の事故などにより契約時のローン支払いが継続できない状況となった場合や、支払い中のローンに対し少し猶予が欲しい場合など、さまざまなことを相談できる窓口を設置していたようです。

 

人材教育

社内における人材育成ではどうだったのでしょうか。やはり成長の要因は人材によるところがかなり大きいでしょうから、人材育成の観点でも見てみたいと思います。

記事の中では、営業マンのプロフェッショナル意識の醸成をはかるための取り組みが記載されています。
1つ目は、販売実績に応じた明確なこコミッションシステムです。

営業マンの売上金額の最大18%をコミッションとして配分するものだったようです。18%ってすごいですね。1000万売上をたてれば、180万ですよね…。すごい。

2個目は選択制になっていることです。希望により固定給をベースとした給与体系を選択することもできるようになっていたようです。

3個目は営業担当者同士の意識の高揚のため、年2回全社員を集めて表彰式を開催したり、朝礼で前日の各自の実績を発表していました。

あとはロープレやジュエリービジネススクールへの派遣等も実施していたようです。

 

まとめ

当時は、店舗も続々と立ち上がって営業マンもどんどん増えていたと予測できますので、教育にかなりのリソースを割く時間もなかったのではないでしょうか。

実際には、ある程度の現場研修的な意味合いが強かったのだと思います。

人材育成についてはどこかで特集を組みたいと思います。

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